外国人から見ると「日本のお菓子」はとても魅力的なようで、お土産として頼まれる定番商品であります。
個包装かつ、抹茶バニラ、ゆずこしょう、じゃがバター醤油といった個性的な味が珍しく、かわいいパッケージも大人気!
おいしい!かわいい!もっと欲しい!
「TOKYO TREAT (トウキョウトリート)」、「Sakuraco (サクラコ)」、「Oishiis(オイシーズ)」、「BOKKUSU (ボックス)」など、いまや日本のお菓子の詰め合わせサブスクサービスは一大ビジネスになっている模様。
友人や親戚が外国に行くとなれば、あれ買ってきて!これ買ってきて!と頼みたくなるのは世界共通。
家族のリクエスト
日本在住アメリカ人のジョーさん(仮名)は初老のナイスガイ。3人のお子さんと彼らの家族は全員アメリカに住んでいるのだそう。
時々、用事を済ませにアメリカに行く際は、子供たちから(ものすごい)大量のお菓子を買ってくるように頼まれるんだ、とちょっと苦笑い。
バラエティ豊かな日本のお菓子の中でも一番人気なのはなんと…
ヨックモック!
あのシガールでおなじみの銘菓ヨックモック。缶がかわいく、友達やご近所さんと分け合うにも最適で、ファンが多いのだとか(そうなの!?)。
自分の荷物はそこそこに、デパ地下で買っておいた大量のヨックモックをスーツケースいっぱいに詰めて空港へゴー。チェックインして荷物を預け入れ、いつものように搭乗します。
おや…何かがおかしいぞ…
アメリカに着き、自分のスーツケースをピックアップ。嬉しい家族との再会、みんな揃ってお待ちかねの日本からのお土産タイムです。
おや…数が合わない…?入れ忘れたかな…?これはもしや…
空港で取られてる!?
何度も日本とアメリカを往復し、同じことを繰り返すなか、うすうす何かがおかしいと気づいたジョーさん。
日本の自宅 → 日本の空港 → 直行便 → アメリカの空港 → アメリカの自宅。
この道のりで落としたり無くしたりするはずがありません。
もしも取られているとしたら…可能性はチェックイン後の空港内の保安検査では!?
そう睨んだジョーさんはある策をひらめきます。
写真と手紙を同封作戦
1)ヨックモックを30個、スーツケースに詰め込みます。
2)そのスーツケースを開いたままの状態で写真を撮ります。
3)出来上がった写真をスーツケースを開けた時にすぐ見える位置へ置き、その脇に、
「Hey You. ここには30個のヨックモックが入ってる。これを見ろ、それがその時の写真だ。」
というメモを添え、絶対的証拠を見せつけるスタイル!
「お前のやってることはわかってるんだぜ」と言わんばかりの、しかし賢いやり方です。
作戦大成功
それが功を奏したのか、それ以来ヨックモックの謎の紛失はピタリと収まり、見えない敵との勝負はジョーさんのに軍配が上がりました。
空港内の保安調査室で何が起きているのかなんて、私たちには知る由もありません。
別の知り合いの話では、スーツケースに入れておいた金のネックレスがどうしても見つからず、悲しい思いをしたんだとか…。
知恵と賢さで自分を守れ
誰も見てなきゃ、誰にもバレなきゃ大丈夫。かなりそんな意識で事が行われるのを目にします。家電を買いたいだけ、お土産を持って行きたいだけなのに、なんでこんなに苦労しなきゃいけないの…
とにかく誰も信用せず(できず)、徹底的に自分を守り抜く。
そんなつもりなんてなくても、いつも誰かと戦う羽目になる、それがアメリカ…
なるほどなあ。こういう経験を重ねてアメリカ人的性格が作られていくんだなあ…と思ったのでありました。
そしてお土産にはヨックモックが間違いない!
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