2018年1月、私は右足をひざ上から切断しました。当時の診断は「未分化多形性肉腫」、10万人に1人かそれ以上の発症率という非常にまれながんが、猛烈な勢いで攻めてきました。8ヶ月にわたる闘病の末(足を残す可能性と方法もありましたが)切断を選択しました。
さて!この一連の話を友人たちにすると、決まって何人かに質問される内容がこれ↓。
切った足先ってどうなるの?
それ知ってどーすんの?とは思いますが、なんとなくみんな気になるようです。笑
その「足の行き先」についての物語はこんな感じ↓。
主治医の先生との打ち合わせ
手術前日の夜、病院の一室に呼び出されました。手術内容の打ち合わせのため、主治医の先生と2人で一緒に人間のイラストの描かれた紙を見ながら、一つ一つ確認していきます。
先生:「では明日の切断術の説明です。右足のこのへんから切断しますね…」
と言って、足の鼠径部(付け根)に点線を引くではありませんか!私の腫瘍は右ひざの内側で、やるのは大腿部(もも)の切断です。
ちょっと先生!それちがう!私が切るのはヒザの上ぇ!(←大声)
先生:「えっ!あっ!ごめんね!? 違ったね!?」(あたふた)
ハアハア…!あっぶねー頼むよ先生!あたふたしてんじゃねーよマジで!(実話です)
この件に関しては麻酔がかかる寸前まで確認しまくろうと心に決め、説明を聞きました。そして全ての確認と同意が済んだところで先生が聞いてきました↓。
灰、欲しいですか?
はい?(←ギャグではない)
先生:「手術後、ご希望であれば切断した足を火葬して、容器に入れてお渡しすることでもできます。どうされますか?」
なにそれ!足だけ先に骨壷へ!私の(元)身体の一部を見れるなんでちょっとウケる!
欲しいです!と言おうと思った矢先、
先生:「費用は3万5千円かかりますが…」
というので、もう散々治療費を払い続けてきた私は「じゃあいらないです。」と即決。そもそも、
①実際に火葬しているところを私が見ることはできない
②それって本当に私の足の灰なの?という疑念
③右足の3分の2程なので、量はほんの少しだろう
と思ったので、あまり未練はありませんでした。
サンプルは保存されてます(多分)
でも私のがんは非常に稀なので、そのサンプルとして腫瘍の一部は病院の希少がんセンターの地下室でホルマリン漬けにでもされている…と思っています(事実、その後先生から『今後の遺伝子研究のために血を取らせて』と電話がかかってきたくらいです)。
でも身近に置いておきたかったかも
家族の写真を財布に入れておくように、遺灰(?)を小瓶に入れてペンダントに…なんて考えましたが、見るたび未練タラタラ生きていくような気もしたので、成仏してくれや!今まで頑張ってくれてありがとさん!と潔く別れを告げました。
こんな感じで私の足は天に召されていきましたが(実際は生ゴミ…笑)懐かしくなったら、主治医の先生にお願いして画像で見せてもらおうかな!きもいけど!
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